2009年12月26日土曜日

博士号と仕事 其の壱

今日は大学院に進学することについて、思うところを書きたいと思います。
 
 六人目の男は大学卒業後に大学院に進学し、5年間で学位を取得しました。
 学位が取得出来る基準は大学で異なると思いますが、一般的には筆頭著者の査読付き論文が一報以上だと思います。
 また、Impact factorが何点以上という基準や、所属研究室の指導教官がある一定以上の論文でないと学位申請を認めないこともあると思います。

 六人目の男は、2008年4月に論文がアクセプトされ、その論文のImpact factorが学位取得の基準以上だったので、学位取得に問題がなくなり、次のステップとして指導教官にポスドク先を紹介して頂きました。
 
 博士号を2009年3月に取得して、現在はポスドクです。 

 日本における博士号の有用性は、アカデミックポストに就くには必要だと思いますが、それ以外には使えない資格だと思います。日本の企業の研究員には博士号は要求されませんし、修士号の方が好まれることも多いようです。

 海外の企業の研究者と仕事をするときには、日本の企業の担当者も博士号がないと相手にされないので、日本の企業でも部長クラスでは博士号を持っている人が必要なようです。また、六人目の男がその会社で働く人から聞いた話では、世界でトップの製薬会社の日本支社の部長職には博士号がないとなれないそうで、その会社の本社の規則のようです。実際に、能力があっても博士号がないために、課長までしか昇進できないので、どうにか博士号がほしいが、学部卒業なので、社会人枠で大学院に進学したいが博士号を取得するまでの道のりが長いので、躊躇する人もいるそうです。

 六人目の男は博士号を持ってるので、部長になれるかもしれないと淡い期待を抱きますが、その会社に入ることが難しいと思います。ポスドクだから、会社勤務経験がないので、職歴がないのと同じと判断されるようですね。文部科学省はポスドクはフリーターと同じと考えているので、仕方ないかもしれません。

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