2009年12月17日木曜日

オーナー

現在のラボで、働くようになって感じることは、PIとはその研究室のオーナーのようだという事です。

 PIは研究室のボスで、一番の責任者なのでオーナーなのは当たり前と言われればそうなのですが。

 アメリカのラボの運営は、ボスが持って来る研究費で全てが賄われます。その研究費で、ポスドクの給料を支払い、実験に必要な試薬や、機器を購入します。

 そのために研究費を取れないボスの研究室は消滅します。

 同じ研究室のポスドクでも、それぞれの給料は異なり、ボスとの交渉で給料が上がったりします。
 
 PIの一番大切な仕事は、研究費を取ってくることです。

 PIは最先端の研究知識を持っていなくても、優秀なポスドクを雇い、自由に研究をさせて、レベルの高い雑誌に論文をアクセプトさせればOKなのです。その業績で、新しい研究費を取ることが出来るという良い循環が生まれます。

 上記は極端な話ですが、六人目の男が所属しているラボは、そんな感じです。
 
 PIはポスドクを育てるという姿勢は必要ではなく、優秀なポスドクをリクルートする能力が大切かなと思います。現在のラボのPIは結果を出したポスドクに対しては援助を惜しまないという姿勢です。

 ポスドクは研究者として試されている立場なので、結果が出ないポスドクは研究以外の道に進むしかないように思います。
 
 アメリアのPIはポスドクの給料をコントロールできるので、六人目の男のボスを見ていると、PIとはプロスポーツチームのオーナーのようだと感じます。

0 件のコメント:

コメントを投稿