2009年12月7日月曜日

研究利点

六人目の男が大学院生時代に、アメリカから帰って来られた教員の方から聞いていたことだが、こちらで研究を開始して認識したことは、実験に使用する試薬やキットなどが、日本で購入するよりも安いことである。

 例えば、Real-Time PCRで使用するApplied BiosystemsのTaqMan® Gene Expression Assays は日本で購入すると、定価が29,800円くらいだったと思うが、こちらのラボでは140ドルくらいで購入することが出来る。他の試薬なども、日本で購入するときの価格の50%から70%で購入可能である。

 また、注文して手元に届くまでの期間であるが、TaqMan® Gene Expression Assays を注文するときは、日本でもアメリカでも、オンラインで注文するが、手元に届くのは日本では1週間くらいで、アメリカでは1日か2日あれば手に入る。日本から注文しても、Applied BiosystemsはアメリカからTaqMan® Gene Expression Assays を発送するので、これくらいの日数の違いが生まれる。

 六人目の男が大学院生時代に、欲しい試薬などが日本の会社に在庫がない場合はアメリカから取り寄せるので、2週間待たされるのは、よくあることであった。

 日本とアメリカで製品の価格差が生まれるのは、アメリカで製造した製品を輸入しているので、輸送量などが発生するのはわかりやすいが、一番の違いは流通であると思う。

 日本での注文経路は、大学の契約係りが、商社に発注し、その商社が製品を扱う会社から試薬を取り寄せて、商社が試薬を大学の研究室に持って来る。
 アメリカでは、大学の契約係りが、製品を扱う会社に直接発注して試薬を取り寄せて、試薬は大学内の荷物を受け取る部署に送られてきて、その部署の人が研究室まで持って来ます。

 日本では流通に商社が入っている分だけ、価格が上がる仕組みになっていると思います。

 商社の人からの有用な情報などが役に立つことも多くありましたし、インキュベーターの二酸化炭素のボンベの交換をやってもらうのは助かっていましたが、アメリカでは自分でボンベを交換しないといけませんが、今の日本からこの流通経路を変えるはいろいろと難しいのではないかと思います。

 試薬の価格や試薬が届くまでの時間を考慮すると、同じ額の研究費であれば、アメリカの方が研究が進みやすいのではないかと思っています。

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