2010年12月6日月曜日

財政・競争力

アメリカに来て、こちらの医療・保険制度を見て、日本と比較すると、日本の方が医療・保険制度は充実しているなと思います。

 アメリカでは、医療保険は国の責任ではなく、個人が自らの責任で民間の会社の保険に入ります。

 医療保険に関して、勤め先からの補助金があったり、勤め先で団体割引で医療保険に加入出来るなら、それらの人は恵まれているほうだと思います。

 会社に勤めていても、保険は自腹で負担しないといけない人もいますし、最悪な場合は保険に加入していない人達です。

 アメリカの医療保険の掛け金が非常に高額なために、収入が低い人達は医療保険の掛け金を払うことが出来ず、治療を受けることが出来ないということは周知の事実です。

 それらを考えると、日本の国民皆保険制度は、患者側にとっては、コストパフォーマンスがすばらし制度だと思います。

 しかし、国民皆保険制度は税金で支えられている制度であり、少子高齢化の日本では将来、この制度を維持していくことは、財政的に厳しいかもしれません。

 また、日本には、国民皆保険制度がありながら、更に高額療養費制度というすばらしい制度もあります。

 この高額療養費制度は、アメリカでは考えられないものだと思います。

 しかし、高額療養費制度に対して、もっと患者の負担を減らすために、患者団体などは、患者の負担の上限額を引き下げるべきだと国に訴えているようですが、監督官庁は、財源を理由に、患者の負担の上限額を引き下げることはしないようです。

 アメリカでは、個人の健康は己の責任であり、国が面倒を見るべきではないという考えもあり、国民皆保険制度が存在しなかったようです。

 六人目の男は、高額療養費制度の患者負担額の上限を引き下げる意見に反対という訳ではありませんが、現在の日本は十分に社会保障が整った福祉国家だなと思いますが、更なる制度の充実を求めるかどうかは、国民の選択するところだと思います。

 制度を充実すれな、税金も上げる必要がありますので、そういうところも考慮して、日本の将来をどうするかということを考える必要があります。

 アメリカに来なければ、こういうことを実感し、考えることもなかったと思います。

 六人目の男のような若い?世代の人達は、アメリカ的に自分のことは自分で面倒を見る覚悟を持って、将来を見据えて、様々なことに準備しておく必要があるかもしれませんね。

 それは日本の財政は良くなることは考えにくいために、年金もそうですが、高額療養費制度などが将来あるかどうかわかないという、日本の国力が落ちるだろうという予測のものですが、悲しいことですね。

 20年前に比べて、30代の年収が200万円下がっているというデータを見ると、日本の競争力が落ちているのがわかりますが、20年前には、現在の状態のことを予測出来なかったのでしょうかね。

 昔は、黄金の国ジパングだったと回想しないで済むように、世界と勝負して、勝っていく必要があると思うのは、六人目の男だけではないと思いますね。

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