昨日、ポスドクの組合からのEメールで、UCSDのポスドクが強制送還されそうであるというものがありました。
Eメールの内容では、UCSDのインターナショナルオフィス側が、そのポスドクのビザを無効にし、直ぐに母国へ帰るようにと、いきなり、そのポスドクに通達したというもので、それはあまりに不公平だと、ポスドクが訴えているというもので、ポスドク組合は、そのポスドクに対する処遇が酷すぎるとして、UCSDの学長に訴えているそうです。
そのポスドクはインドネシア出身の女性で、イギリスで学位を取って、2008年からUCSDのラボでポスドクとして働いているという情報だけで、何故、解雇に至ったかという経緯などは、何もわかりませんでしたので、ネットで検索しました。
サンディエゴのニュース版によると、そのポスドクは、3年契約の2年目が終了したあとに、解雇通知を受け取ったようで、ビザがJ1ですので、解雇されたらビザが無効になり、アメリカから出国しなければなりませんが、そのポスドクが言うには、「ボスは私の研究を理解していない」とあり、「解雇は一方的過ぎる」というものでした。
アメリカで何とか生きて行きたいポスドクは、ポスドク組合に自分の問題の相談をし、ポスドク組合が動いたという感じのようです。
1月にこの問題が起きて、UCSD側はこの意見を聞き、そのポスドクが2月27日まで滞在が出来るようにしたようですが、今のところ、何も進展していないようなので、このままだと、インドネシアに帰るようです。
このボスドクの名前で、PubMed検索すると、イギリス時代の筆頭論文が3本だけ出てきました。
イギリス時代の論文は、新しい実験系を作るような論文ですが、UCSDではStem Cellのラボに所属しているようで、多分、UCSDのラボでは結果が出なかったので、ボスからクビにされたのではと思います。
先進国以外の国から、アメリカに来るポスドクはアメリカで生活したいという移民のようなところがあり、永住希望を持っています。アメリカのポスドクの給料でも、新興国や発展途上国の国の人にとっては高給になりますし、アメリカの生活レベルもそれらの国の人々からすると、夢の国のように感じるのではと思います。
この不況もあり、研究費が減少するので、ポスドクを維持のが容易ではないというのもあるのかもと思いますが、ポスドクも、日本の派遣社員のように都合が悪いと切られる立場であるということを認識させられる出来事ですが、日本の外資系企業でもいきなり解雇されることもあるようなので、これはアメリカでは通常のことかもしれません。
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